ここ数年の動きをみていると、
自然回帰・人間回帰と向かっているのを感じます。
といっても、過去の時代の暮らしに戻るのではなく
AIや開発された文明を利用しつつも自然の豊かさを見直し
時間や見えない何かに縛られた生活ではなく
人間が人間らしく生き、物質的な豊かさではなく、
経済の発達とともに手放してきた精神や心の豊かさを取り戻し
原点に戻る傾向の流れが加速しているようですね。
高度経済成長前は、3代で暮らす世帯が多かったので
看取りも各家庭で行われるのが通常でした。
現在は病院で最期を迎えるかたが多い状況ですが、
最近では医療現場でも、最期を迎えるにあたりどのようにするか
高齢者が増えている状況と核家族による問題もあり、
在宅ケアが少しずつですが広がり始めています。
時代の変化により、わたしたちがどのように生きるのか
ということも変化していますね。
マズローの欲求5段階説では1段階:生理的欲求、2段階:安全欲求、
3段階:社会的欲求、4段階:承認欲求、5段階:自己実現欲求
となっています。
4段階の承認欲求は、現代ではSNSなどで「いいね」の評価など
他人の評価を得ようとする状態で色々と話題になっています。
5段階の自己実現欲求では、あるべき自分になりたいと願う欲求で
自分の可能性の探究や自己啓発、自己実現に意識が向けられて、
1段階から4段階までは、欠乏欲求で自分を満たす欲求で、
5段階は存在欲求として質が違っています。
そして、マズローは晩年、6段階の自己超越欲求を発表しています。
この段階は全人類の2%程度しか到達することが出来ないといっていました。
自己超越欲求は、純粋に目的の達成のみを求めるもので自我を手放した状態です。
違う言葉で言えば “悟った” 状態でしょう。
この自己超越欲求に達しているのは、
最近では昨年話題になったボランティアの尾畠春夫さんもそうかもしれません。
例えば、ボランティアをしていたとしても
他の人から「素晴らしい人」と思われたいと思って行動しているならば
それは、4段階の承認欲求の段階になるでしょうし、
ボランティアを通して、自分の存在価値を見出したいと願うならば
5段階の自己実現欲求となります。
だた、4段階の承認欲求にも2種類あり、他者からの欲求を求めるものと
技術の習得や自立など自分で自分を認める自己評価になります。
行動・行為がなんであれ、そのきっかけ、元になっている想いが
どのようなものなのかによって、欲求段階が違ってきます。
第1段階から満たされたときに次の段階に意識を向けることが出来ると言われています。
戦争や内紛がおこる状況では安全欲求が満たされることが重要ですし
下の段階が満たされると次の段階に意識が向くようになります。
現在は自然回帰・人間回帰の流れになっていますが、
欠乏しているものを満たそうというよりも、精神が上昇し精神的に成熟して
目覚めた人が増えてきた結果かもしれませんね。
現代は、時間の流れが速くなり、わたしたちの変化も
柔軟にスピードアップを求められています。
あなたはどのように生きたいのか、
あなたにとって大切なものは何なのか
あなたの内側に問いかけてみましょう。