金木犀の花の良い香りが漂う季節になりました。
私は、金木犀やバラの花の香りをかぐたびに幸せな気持ちになりますが、
あなたはどのような時に幸せを感じますか?
喜怒哀楽の感情は、私たちの人生において気づく機会を与えたり、
彩を添えて豊かにします。
また、私たちの身体とも密接に関連しています。
感情の変化が表情に現れにくいクールな人は、感情が安定していて、
繊細で敏感な人や表情豊かな人は、感情が不安定ということではありません。
感情が不安定とは、感情に振り回されて自分を見失ったり、
コントロールができていない状況のことです。
では、感情とは?
私たちは、楽しいから笑ったり、悲しいから涙したり反応していると思っていますが、
実は、何か外側で起こったから笑ったり、泣いたりしたのではなく、
その前に身体の中で既に何らかの化学的な変化が起こった結果の表現なのです。
分かりやすいのは、中医学でいわれているもので、
季節の変わり目は、感情も大きく変化し、身体にも大きく影響をすると認識しています。
・春と関係が深い感情は『怒』
気温も暖かくなり、動植物が活発に動きだす季節です。
冬に溜め込んだものが外に出てきて、陽の氣が満ちてきます。
新年度がスタートする日本では、変化が多くストレスのかかりやすい時でもあります。
冬の間に静かに蓄えた氣を徐々に開放する時期。
少しずつ動きだして、氣の巡りをよくしましょう。
・夏と関係が深い感情は『喜・思』
植物の葉が茂り、氣が一番活性化している季節です。
陽の氣が一番強く活発です。
夏の暑さはイライラさせがちですが、氣も気持ちも溜め込まずに
穏やかに発散させていきましょう。
冷たいものの食べ過ぎや夏バテで弱りやすい胃腸は、『思』と関係があります。
この時期に思い悩むことは、胃腸の働きを低下させて夏バテになりやすくなります。
夏は楽しいイベントも多いので、夏を楽しく過ごしましょう。
・秋と関係が深い感情は『悲・憂』
実りの季節で、陽の気は減少し始め陰の氣が増え始めます。
気持ちも物悲しく、センチメンタルになりやすい時で、
氣を消耗させていきます。
憂鬱な気分になりそうなときは、軽く身体を動かしたり、
好きな音楽を聴いたりして、気分転換をしましょう。
・冬と関係が深い感情は『驚・恐』
静かに内に籠り蓄える時期で、陰の氣が最も多くなる時期です。
必要以上に不安感にとらわれやすく、『驚』の感情は、氣を乱し
『恐』の感情は氣を下げてしまい、生命力を蓄える働きに負担をかけるので
考えこんだり、抱え込んだりせずに、安らかに過ごしましょう。
これらは、一般的に季節の変化が人に与える影響です。
私たちは季節の『氣:エネルギー』の変化を雰囲気として感じていますね。
この一年を通しての季節の『氣:エネルギー』の流れの中で、私たち個人の感情の動きがあります。
まずは、自然の大きな流れにうまく順応して対応することが必要ですね。
明日は、個人的な感情を安定させるにはどうしたらいいかお話しをします。