『今日やることは今日やる』と先延ばしをしないルールもありますが、『今日できなくても明日がある』と先延ばし推奨の言葉もあるように、先延ばしにすればするほど、益々やる氣が起こらずに取り組むことが大変になるので今済ませた方がよいのですが、そうではなくて先延ばしした方が良い時もあります。
先延ばしにしない方が良いことは、今やっても後でやっても何もすること自体の内容が変わらないものです。いつやっても同じことをする必要があるのであれば、今やってしまった方が、氣持ちの上でも楽になります。
やらないと、『あ~、あれもしなければ』と、ずっと頭にあるので、氣持ちも重くなり益々取り組むハードルが高くなってしまうので、今取り組んだ方が良いのです。
では、先延ばしにした方が良いものとはなんでしょうか。
先送りにした方が良いのは、アイデアを必要とするものになります。
何か閃きが必要なものは、思いつこうとするほど思いつけません。思いつこうとすることに捉われることによって、視野が狭くなることや、思考が固まってしまい多角的に観て繋げるという作業が難しくなります。
ツァイガルニク効果と呼ばれるもので、人は達成できたことよりも、達成できなかったことや中断していることの方をよく覚えているという現象のことを指しますが、これが物事を先送りしていると常に起こっていることになります。
そうすることで、無意識に脳の中で問題解決に取り組んでいるので、難しい案件やアイデアを必要とする案件に関しては先送りした方が、閃きと言われるものを得て問題解決に至るのです。
ですから、問題解決にアイデアが必要な案件などは、先延ばしにしていた方が良い結果が得られやすくなります。
ですが、アイデアを必要としない作業的なことに関しては、先延ばしにせずに少しずつで良いので直ぐに取り掛かった方が効率よく他の仕事もできます。
もし、アイデアを必要としない作業的なことまでも先延ばしすると、脳疲労を起こしかねません。
そして、益々取り組む氣力を失います。
もし、アイデアを必要とする、しないに関わらず、あなたが何かその物事を『するか・しないか』で迷っていて決断を先延ばしにしているのであれば、意識は『しなければ』と思っていても、本当は自分の内側の声が『したくない』『自分には必要ない』と言っているのかもしれません。自分の内側の声と聴くことが必要ですし、また、自分で決められないというのであれば、何か責任を負いたくない思いが潜在意識にあるのかもしれません。
自分自身の内側の声をよく聴いてみましょう。
アイデアを必要とする案件は、取り組むことを決めて取り掛かったものの、何かうまくいかないという状況であれば、そこで無理に突き進むよりは、休憩を入れたり先延ばしすることで、後日取り組んでみたらすんなり解決したということも起こります。
行き詰ったときは、思い切って休憩をとったり、違うことをした方が良いです。
結論として、先延ばししても良いものとそうではないものは、その内容によって変わります。
あなたが先送り、先延ばししそうなことがある時には、その内容はアイデアを必要とするのかそうではないのかを確認してみましょう。
また、本当はしたくないのに、しなければならないと思っている可能性はないかも確認してみましょう。自分を知ることが出来ます。ただ勿論するかしないかの選択の余地なく、したくないと思っていてもしなければならないことも有ります。しかも、それがアイデアを必要としないものであれば、さっさと取り組んでしまった方が氣持ちも軽くなりますし、やったら案外簡単で思ったよりもすぐに終わったということも良くあることですから、作業的な内容であれば出来るだけハードルを下げて取り組みやすいものからでも良いので今取り組んだ方が建設的です。